金刀比羅宮 [建築]
大雨予報の中、電車に乗って金刀比羅宮へ向かいました。
駅に着いたら駅舎から踏み出すのもためらわれるほどの豪雨。
しばらく降りしきる雨にかすむ金刀比羅宮の山を見ていてやがて意を決して雨の中へ。
階段を上り始めても、ほとんど人影もないし店のシャッターもしまっているし、あっという間に吹き荒れる雨でびしょびしょだし。
再び雨宿り。
ふと向うの店先の女の人と目があって、心細さについ目で挨拶。
この先あとどのくらいで旭社?
と尋ねると「まだまだ、この雨では」と。
人の声を聴いたら少し元気が出てきて、
もう二度と訪れることができないと思う。もう少し行ってみようと思います、とふたたび雨の中へ。
誰もいない。
間もなく旭社に到着。
誰もいない。
白くけぶっている深い樹木の中に霊気が漂うような中をどんどん登っていく。
とうとう本宮。
何もかも雨の中で、眼下に開けるはずの景色はなかった。本宮より奥も通行止めで立ち入ることができなかった。
が、かえって雑音の入らない金刀比羅宮の姿に出会うことができたようで気持ちが清々と明るい気持ちで下り道に。
降りていくにつれて雨も小降りに。
途中で二頭の神馬にも会い、降りきったところで遅い昼食に骨付鳥も食べて金毘羅駅に到着。
駅舎の脇の川が濁流になっていた。
駅でびしょ濡れの服をすべて着替えて、列車に乗り込み、座席では靴も靴下も脱いで3時間ほど。
やがて松山に近づいたころには雨も上がっていました。
いい一日だった。
駅に着いたら駅舎から踏み出すのもためらわれるほどの豪雨。
しばらく降りしきる雨にかすむ金刀比羅宮の山を見ていてやがて意を決して雨の中へ。
階段を上り始めても、ほとんど人影もないし店のシャッターもしまっているし、あっという間に吹き荒れる雨でびしょびしょだし。
再び雨宿り。
ふと向うの店先の女の人と目があって、心細さについ目で挨拶。
この先あとどのくらいで旭社?
と尋ねると「まだまだ、この雨では」と。
人の声を聴いたら少し元気が出てきて、
もう二度と訪れることができないと思う。もう少し行ってみようと思います、とふたたび雨の中へ。
誰もいない。
間もなく旭社に到着。
誰もいない。
白くけぶっている深い樹木の中に霊気が漂うような中をどんどん登っていく。
とうとう本宮。
何もかも雨の中で、眼下に開けるはずの景色はなかった。本宮より奥も通行止めで立ち入ることができなかった。
が、かえって雑音の入らない金刀比羅宮の姿に出会うことができたようで気持ちが清々と明るい気持ちで下り道に。
降りていくにつれて雨も小降りに。
途中で二頭の神馬にも会い、降りきったところで遅い昼食に骨付鳥も食べて金毘羅駅に到着。
駅舎の脇の川が濁流になっていた。
駅でびしょ濡れの服をすべて着替えて、列車に乗り込み、座席では靴も靴下も脱いで3時間ほど。
やがて松山に近づいたころには雨も上がっていました。
いい一日だった。
「四国村」 [建築]
「四国村」へ。
閉園間近夕暮れ時、小一時間だったが、ほとんど誰もいなくて、まるで山歩きしているような気分になるところでした。
いきなり、びっくりするようなぐらぐらの朽ちかけたつり橋が。
手摺替わりの鋼製ロープと蔦にしがみつきながら、一歩ずつ丸太の間から落ちないように。
冷や汗が出そうな緊張感。
公共的な施設でこの大胆さ。
どうしてこれでいいのか、、一気に気分が上がる。
引き続き結構な山道をてくてく歩くと、途中に、移築されたいくつかの建造物が現れる。
小豆島の農村歌舞伎舞台
砂糖締め小屋
円形の内部空間、原始的な印象の小屋組みの上に円錐形の葺き屋根。
アスプルンドの森の礼拝堂が思い浮かぶ。
安東忠雄の建築もあるらしいしせっかくここまできたのだし、とそれほど強い気持ちもなく立ち寄ったけれど、しかも安東忠雄の建築は時間切れで見ずじまいとなったけれど、それ以上に、深い山に入ったように良い時間になりました。
閉園間近夕暮れ時、小一時間だったが、ほとんど誰もいなくて、まるで山歩きしているような気分になるところでした。
いきなり、びっくりするようなぐらぐらの朽ちかけたつり橋が。
手摺替わりの鋼製ロープと蔦にしがみつきながら、一歩ずつ丸太の間から落ちないように。
冷や汗が出そうな緊張感。
公共的な施設でこの大胆さ。
どうしてこれでいいのか、、一気に気分が上がる。
引き続き結構な山道をてくてく歩くと、途中に、移築されたいくつかの建造物が現れる。
小豆島の農村歌舞伎舞台
砂糖締め小屋
円形の内部空間、原始的な印象の小屋組みの上に円錐形の葺き屋根。
アスプルンドの森の礼拝堂が思い浮かぶ。
安東忠雄の建築もあるらしいしせっかくここまできたのだし、とそれほど強い気持ちもなく立ち寄ったけれど、しかも安東忠雄の建築は時間切れで見ずじまいとなったけれど、それ以上に、深い山に入ったように良い時間になりました。
丹下健三 香川県庁舎 [建築]
丹下健三設計、香川県庁舎に行きました。
地図を見ながら、初めての高松。
汗ばみながら
「そろそろ次のブロックあたりに見えるはず」
と思ったとたん、圧倒的な存在感のコンクリート打ち放しの庁舎が見えました。
思わず息をのみ、足が固まった。
既に半世紀以上の時を経ているというのにいまだ異様な気迫が漂う姿、
にもかかわらず、周りにはなんでもない街の喧騒があり「今」の時間が普通に流れていることと、
自分がそこに立たされていることに衝撃をうけた。
現在庁舎は、免震層を建物下部にはさみ込む大掛かりな工事中。
印象的であるはずの足元の広場やピロティも資材置き場や工事現場になっていました。
それでも
「ほんとに入っていいのかしら」
と心配になるような工事用通路程度の細い隙間を矢印案内に沿って通りすぎると、
庁舎の中にも入れました。
よその工事現場にヘルメットもかぶらずこっそり入ったような言われのない罪悪感で、つい伏し目がちになりながら臨時の受付カウンター前をスル―して、上階に行けば職員はもちろん執務中。
外は工事現場、でもなかは生きてる県庁。
さらに増築された高層のガラス張りの庁舎とも大きな吹抜けのホールでつながっていてそこまで来ると都心のオフィスと同じ空気。
とはいえ後戻りして低層棟の議会棟の奥に入るとそこは人影なく音もなく、ここでまたも空間から立ち上る熱のようなものに圧倒され、タイムスリップしたような錯覚を覚えました。
丹下健三の傑作といわれる香川県庁舎。
ならばひとまず見ておこう、という勉強モードの気持ちは吹き飛び、
傑作といわれる所以が腑に落ちた。
再び訪れる機会はおそらくない。
来てみてよかった。
地図を見ながら、初めての高松。
汗ばみながら
「そろそろ次のブロックあたりに見えるはず」
と思ったとたん、圧倒的な存在感のコンクリート打ち放しの庁舎が見えました。
思わず息をのみ、足が固まった。
既に半世紀以上の時を経ているというのにいまだ異様な気迫が漂う姿、
にもかかわらず、周りにはなんでもない街の喧騒があり「今」の時間が普通に流れていることと、
自分がそこに立たされていることに衝撃をうけた。
現在庁舎は、免震層を建物下部にはさみ込む大掛かりな工事中。
印象的であるはずの足元の広場やピロティも資材置き場や工事現場になっていました。
それでも
「ほんとに入っていいのかしら」
と心配になるような工事用通路程度の細い隙間を矢印案内に沿って通りすぎると、
庁舎の中にも入れました。
よその工事現場にヘルメットもかぶらずこっそり入ったような言われのない罪悪感で、つい伏し目がちになりながら臨時の受付カウンター前をスル―して、上階に行けば職員はもちろん執務中。
外は工事現場、でもなかは生きてる県庁。
さらに増築された高層のガラス張りの庁舎とも大きな吹抜けのホールでつながっていてそこまで来ると都心のオフィスと同じ空気。
とはいえ後戻りして低層棟の議会棟の奥に入るとそこは人影なく音もなく、ここでまたも空間から立ち上る熱のようなものに圧倒され、タイムスリップしたような錯覚を覚えました。
丹下健三の傑作といわれる香川県庁舎。
ならばひとまず見ておこう、という勉強モードの気持ちは吹き飛び、
傑作といわれる所以が腑に落ちた。
再び訪れる機会はおそらくない。
来てみてよかった。