非戦能力 [いまここに]

「私は、はっきり言うと、戦争によって国益は守られない、戦争に訴えること自体が、国益を甚だしく害すると考えます。日本の安全保障環境は、戦争能力の増強ではなく、非戦能力を増強することによってしか改善しないでしょう。その際、日本が最も依拠すべきものは、国際社会における独自の非戦の立場とその信用力だと思います。日本の非戦能力は決して幻想ではありません。戦後68年にわたって敗戦の経験から学んだ日本国民が営々と築いてきた現実です。この現実を無視することは、リアリズムに反します。」
「政治に万能薬はありません。必ずこれで日本の安全保障が確立するという選択肢はないのです。多くの場合、うまくいくかいかないかは、フィフティー・フィフティー。少しの差しかありません。そういうとき、理想に従うことが人間としてあるべき姿ではないでしょうか。国家本意ではなく、人間本位の考え方とは、そういうものではありませんか。」
2014.6.10 朝日新聞 三谷太一郎東大名誉教授インタビュー
Serenity Prayer 二―バ―の祈り [いまここに]
God, grant me the serenity to accept the things I cannot change,
Courage to change the things I can,
And wisdom to know the difference.
- 神よ、
- 私たちに変えられないものを受け入れる心の平穏を与えて下さい。変えることのできるものを変える勇気を与えて下さい。そして、変えることのできるものとできないものを見分ける賢さを与えて下さい。
先生のお土産 [いまここに]

高校の恩師、化学の先生にヨーロッパのお土産を頂戴しました。 かわいいお人形、と思ったら。 パタパタとたたまれていて気付かなかったけれど、細いワイヤ―でできた羽がついていました。
天使。
守ってね。
カマキリの脱皮 [いまここに]

テラスのゴーヤに小さなカマキリが。
ちっとも動かず同じところにいる、と一日二日見続けていたら、今朝、はらりと何かが目の前を落ちていきました。
脱皮したあとの殻。
で、ゴーヤの葉には、倍ほどにおおきくなったカマキリがいました。
今日も暑い。
お仕事お仕事。

計画停電 [いまここに]

地震後の計画停電の地域から外れることになりました。
用意したろうそくは、けっきょく一度も使わずに片付けることになりました。
地震直後、色とりどりのろうそくをいくつも束ねて立てることでなんとか平静な気持ちを保とうとした時の、異常な感覚を思い出しました。
怖さの陰で忘れていたことと、怖さに慣れて忘れていくこと [いまここに]

白木蓮。
彼岸が過ぎました。
大地震から2週間経ちました。
余震というには大きすぎる揺れがまだときどきあります。
地震、津波の被災とそこから生きつづけていく厳しさは、想像を絶しています。
が、繰り返す地震に、このところふと地球の声を聴いているような気がします。
無造作に着たセーターの背中やそでまわりのねじれをあちこちを引っ張って直すように、日本列島まわりでぶつかる地殻プレート同士が互いの間にできたひずみを解消しようとしてギュッと動いて、そのあともそのまわりも少しずつあっちこっちを動かして、地球自身がうまくおさまるところを探しているような。
怖さの陰で忘れていたことでした。
どこにも、「悪意」はないのだった。
地震も津波も、それ自身は人間社会への意図などはひとかけらも持たない自然現象でした。
無垢なもの。
だからこそ人間は、耐えがたくかなしい。
一方。
福島原子力発電所の事故災害は、たった今進行中です。
徐々に、徐々に事態が進むありさまは、悪魔的です。
それはまるで、持ち続けるべき緊迫感や本質的な問題意識さえ奪っていくようです。
人間が作った、人間の手におえないもの。