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ヴィルヘルム・ケンプの「皇帝」  [音楽]

しまい込まれていたLPの中から昨年秋に見つけて以来ずっと聴きたかったケンプの弾くベートーベンピアノ協奏曲第5番「皇帝」のLPを、正月休みも過ぎてからようやく聴きました。

するりと自然に聴きました。
聴き終わって、sophisticated という言葉がふいっと浮かぶけれどもそれでは言いつくせない。
完成された感覚で迷いなく自由に音を生み出して、なんとよどみなく端正でしかも迫力があるのか。

40年ほど経っている‘LP’のケンプ「皇帝」と、昨年手に入れた‘CD’のケンプ「皇帝」。両方が思いがけず手元にそろったので、聴き比べました。何回も何回もくたびれるほど。
もとは一つの演奏なのに、LPの音とCDの音は、違う。
違う音になっている。

どちらもナマとは違う。当たり前だけれど。

生のピアノを聴きたい。
ケンプでなくていいから。
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